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第37回身体に美味しい文化講座 …森山暁子の浮世絵江戸話し[3]… ☆ぶらり小粋に江戸夏景色☆レポート

【第37回身体に美味しい文化講座 …森山暁子の浮世絵江戸話し[3]… ☆ぶらり小粋に江戸夏景色☆レポート】

2021年7月24日、毎年恒例の森山暁子さんが語る浮世絵で巡る江戸の暮らしの会がひらかれました。

スクリーンに映し出される、夏を描いた浮世絵の数々。
川遊びや、夏らしい食べ物、七夕、虫売り、金魚売り、、、、、。
森山さんの分かりやすく楽しいお話であっという間に時間が過ぎます。


森山さん、今日は雪の輪柄の着物です。暑い時に、冷たい模様が粋です。
帯は宝尽し。

お話の後は、おかどめぐみこ&めぐたまスタッフの作る江戸料理の登場。

*大豆(まめ)のは(枝豆)の味噌煮(料理物語)
「あへもの ただしあくにてゆですちをとりうすにてつきあへ候 青豆 なますいろいろによし」


*夏の凝り(卓袱会席趣向帳)
煮凝りと言えば冬のものだが、江戸では暑さをしのぐため、涼しく見える凝りを寒天を使って夏に食した。
今日はオクラと山芋で凝りを作ってみました。


*まぐろの胡麻醤油かけ(八百善料理通)
まぐろは江戸時代のはじめには下品な魚と言われていて、あまり好まれていなかった。そのため美味しさに気付いたのは貧しい庶民。
でも天保のころ(1831年~1845年)には八百善でもだすようになったと。それでも中心は赤身。トロは大正時代ころまで一般には食されなかった。


*豆腐麺(豆腐百珍)
豆腐とソーメンと小松菜を炒め合わせた、沖縄のソーメンチャンプルのような江戸料理。


*茄子の皮の炒め物
茄子の皮も立派な一品に。『日々徳用倹約料理角力取組』に出てきそうな料理ですがみあたりませんでした。


*蒲焼と白ごはん(八百善料理通)
暑い夏はこれに限ります。実は


*水菓子 すいか(本朝食鑑)
寛永の末ごろ(1640年ごろ)「初めて其種子来り、其後やうやく諸州にひろまる」本朝食鑑に「西瓜を半分に割り、果肉をえぐって砂糖を入れ、暫くおいてから食す」と。江戸近郊では八王子、世田ヶ谷、北沢、亀戸、大森、羽田などが名産地。


*むぎゆ(料理伊呂波庖丁)
江戸後期の風俗を記した『江戸府内風俗従来』には、「夏の夜、麦湯店の出る所、江戸市中諸所にありたり。多きは十店以上、少なきは五、六店に下がらず。大通りにも一、二店ずつ、他の夜店の間にでける。横行燈に「麦湯」とかな文字にてかく。また桜に短尺の画をかき、その短尺にかきしもあり。行燈の本は麦湯の釜・茶碗等あり。その廻りに涼み台を並べたり。紅粉を粧うたる少女湯を汲みて給仕す。」

森山さん、お越しいただいた皆様、ありがとうございました。

第35回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ【7】 江戸の雅楽で日韓交流~朝鮮通信使への雅楽演奏repo-to

第35回 身体に美味しい文化講座
雅楽と料理を楽しむ夕べ【7】
江戸の雅楽で日韓交流~朝鮮通信使への雅楽演奏レポート

毎年一回開催している、雅楽の会、今回は、江戸時代にやってきた朝鮮通信使への雅楽演奏がテーマ。

最初は、恒例の今様越天楽を合唱。
おかどさんとときたまが作っためぐたまの歌です。越天楽のメロディに合わせて歌います。

そして、いよいよ朝鮮通信使のお話。時のエピソードを三田徳明さんがわかりやすくおもしろく解説してくださいました。
三田さんについてくわしくは下記に
http://gagaku.asia

そして、実際に演奏された演目を演奏してくださったのは
三田徳明(篳篥(ひちりき))、三田晴美(笙、打ち物)、鈴木祥江(笛)、三田千尋(篳篥、打ち物)。
三田徳明雅楽アンサンブルの皆さんです。

その後、おかどめぐみこが朝鮮通信使の料理本をもとに構成したおもてなしのご馳走が出ました。

*家猪の南蛮煮 根深 (料理山海郷)
四つ足は日本人はあまり食さなかったが、朝鮮からの使者たちは鹿、猪、家猪、牛、狗、鶏、鴨などを好んだと。南蛮煮は揚げたあと酢を入れて煮る料理。辛いもの香辛料が好きだった客に唐辛子をプラス。

*竹のこのいりだし(精進献立集)
タケノコを切って薄味で煮て、油で揚げる。煮た汁をかけ大根おろしで食す料理。
*辣料(からみ)豆腐(豆腐百珍 絶品)
たっぷりの生姜で豆腐を一晩煮た料理。原本には豆腐一丁に一握りほどの生姜を10個入れるとある。辛み好きの賓客のために。(天和度 豆腐240丁)

*生わかめのしたし 古今料理集
海路の途中、生の新わかめの季節に。今回はごま油で炒めて、鰹節をからめて翡翠わかめとした。この季節だけのご馳走。

*あいまぜ (茶之湯献立指南、合類日用料理抄)
いろいろな材料を切って混ぜ合わせた、江戸時代の野菜サラダ。煎り酒で和えたり、三杯酢、たれ味噌で和えたりと材料も季節と時代でいろいろに変わっていった。今回は煎り酒で。

*人参の黒和え 江戸流行料理通
胡麻和えなどは白ごまが主だが、これは黒ゴマで白味噌を加えて、コクのある味わいになっている。色目も江戸好みか。江戸の初期、人参は赤い根ではなく、もっぱら葉が食べられていた。
(宝暦度 にんしん 86本 葉にんしん 36把)

笋汁 (古今料理集)
たけのこの姫皮を汁に仕立てて、貴重品の岩茸でおもてなし。
「竹の子すへの皮の内肌やわらか成白き皮を針に刻。竹に非ず皮也。味噌汁あしらい岩茸」

鮎めし (料理物語)
諸国お国自慢の鮎のごはん。

菓子 羊羹 (古今名物御前菓子秘伝抄)
甘いものは特に好まれた。羊羹50斤 (30キロ) (寛永13年度の記録)

目の前での雅楽演奏に、江戸料理、やっぱりライブで集えるのはいいなあと実感したひと時でした。
「雅楽と料理を楽しむ夕べ」は来年も開催予定です。お楽しみに。

次回の身体に美味しい文化講座は
…丸山寛子の食材探訪~台湾茶を召し上がれ!…
日時 : 2021年5月29日(土) スタート 11:00~(受付 10:30~)
会費 : 5,500円(お話しと台湾茶葉料理 台湾茶付)
詳しくは下記に
https://megutama.com/8758-2/
お越しをお待ちしています。

第33回身体に美味しい文化講座 …癒しのハ―ピスト・彩愛玲(SaiAiling)の世界… 中世ドイツのメディカルハ―ブとヒストリカルハ―プのひと時レポート

第33回身体に美味しい文化講座
…癒しのハ―ピスト・彩愛玲(SaiAiling)の世界…
中世ドイツのメディカルハ―ブとヒストリカルハ―プのひと時レポート

9月6日、久しぶりに身体に美味しい文化講座が開かれました。
今回は …癒しのハ―ピスト・彩愛玲(SaiAiling)の世界…。

第一部は、癒しのハ―ピスト・彩愛玲によるヒルデガルドと教会音楽、そしてハーブのルーツを辿ってのお話と、ハープの演奏。

当時そのままに復元された2種類のヒストリカルハ―プを使い、実際に奏でられていた幾つかの曲を中心に演奏していただきます。

世界に3台しかないアングロサクソンハープを演奏する彩愛玲さん。

お話しと演奏の後はヒルデガルドのレシピからヒントを得た、南ドイツ料理。
ヒルデガルドの考える食は、空腹を満たすだけではなく、「健康を維持すること」「心身のバランスを整えること」を重視。
スペルト小麦、ハーブ、季節の食材を大事にしている。


ウエルカムドリンクは 冷たいミントティ(自家栽培)


スペルト小麦とビーツとりんごのサラダ
(体力をつけるためのおすすめ料理。スペルト小麦は胃腸の働きをたすける最高の穀物。ヒルデガルドはこの古代麦を絶賛、多用している)


ズッキーニのサラダ 木いちご風味
(ズッキーニを生で食べるサラダ。木いちごとディルで薫り高く)


マウルタッシェン
(ドイツ風スープ餃子。肉食をしてはいけない時期に、皮で包んだものなら神様に気づかれないだろうと作った)


サーモンのひまわりオイル揚げ、香草風味とライ麦パン
(鮭は多くの香草との組み合わせで、胃に負担がかからず、消化を助けます。ひまわりオイルを使ってあっさりと。)


ワインゼリー
(ワインは修道女たちの健康促進を始め、薬用にも使われていた。ドイツの白ワインリースリングを使った香りよいゼリーは疲れた体を癒してくれます)

癒しのハープの音色と体に優しいドイツ料理で楽しいひと時でした。

彩愛玲さん、ありがとうございました。(これは彩愛玲さんのCDです)

第31回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ[6] 令和の御代替わり 奉祝の雅楽レポート

第31回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ[6] 令和の御代替わり 奉祝の雅楽レポート

2020年2月9日に開かれた6回目になる「雅楽と料理を楽しむ夕べ」。今回は、令和になっての初めての雅楽の催しなので、「令和の御代替わり 奉祝の雅楽」をテーマに、お話と雅楽の演奏、お料理を楽しみました。

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令和の御代がわり 奉祝の雅楽について、三田徳明先生から、わかりやすく面白い大嘗祭の雅楽のお話。
実際に演奏された雅楽の演奏もありました。
お話は三田徳明さん。
演奏は、三田徳明雅楽アンサンブルの皆さんです。
http://gagaku.asia

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雅楽の後は、おかどさんの手による大饗の儀(大嘗祭)の料理の登場です。

実際のメニューは、もっといろいろありますが、今回は、以下の品を作りました。これでもお腹いっぱい。
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*汁物:合味噌仕立、巻鱧、独活(ごめんなさい、天地を間違えて、写真を撮ってしまいました)

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*取肴:日の出蒲鉾、大山鶏松風焼、鶴亀型薯蕷羹

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*作身:鯛・白糸大根、大葉

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*加薬飯:海老曽保呂、椎茸、干瓢、青豆、錦糸玉子、紅生姜

*巻昆布
上の写真の右側の昆布です。

三田先生はじめ三田徳明雅楽アンサンブルの皆様、お越しいただいた皆様、ありがとうございました。

次は、
第32回 身体に美味しい文化講座…森山暁子の浮世絵江戸話し[2]…今年はちょっと、江戸でお花見!!
日時 : 2020年3月14日(土)  スタート11:00~(受付 10:30~)
会費 : 5,500円(江戸のお花見のお話し&お料理 三年番茶付)

詳しいことのお問い合わせ、お申し込みは
要予約 : ㈱ラサ/畠中 lhasa@titan.ocn.ne.jp   090-4425-4263

第26回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ【5】レポート

第26回 身体に美味しい文化講座
雅楽と料理を楽しむ夕べ【5】新しい都・江戸から始まる新たな格式 江戸-前期-の雅楽レポート

毎年一回やっているので、今回で5回目を迎える雅楽と料理を楽しむ夕べ。
今回は、江戸の前期の雅楽です。

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雅楽初心者も楽しめる三田徳明さんの解説を挟みながら、演奏が続きます。

演奏は三田徳明雅楽アンサンブル の皆さん。
三田 徳明(MC/篳篥)さん、三田 晴美(笙・打ち物)さん、鈴木 祥江(笛)さん、三田 千尋(篳篥・打ち物) さんの4人です。
三田徳明さんのサイト。
http://gagaku.asia/

平安時代に、越天楽の旋律にさまざまな歌詞をあてはめて歌う「越天楽今様」が、大いに広まりました。
めぐたまでも、参加者と一緒に今様を楽しむひと時を。
越天楽のメロディに合わせて、「めぐたまの歌」を合唱。
越天楽は黒田節のメロディとほぼ同じなので、おなじみの曲です。
歌詞は、一番がときたま、2番はおかどが作りました。

「めぐたまの歌」
1)人の出会いは ときたまの  海と山より 恵みきて
写真が開く 世の扉  今日もめぐたま 日本晴れ   
2)あなうましやな めぐたまは  かのしし いのしし にぎわしく
飲めや歌へや 踊れよや  お江戸の人も かくあらん

そして第2部。
おかどめぐみこの作る江戸料理。

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*ウエルカム おにぎり
春菜飯のおにぎり。

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*春の雪(黒白精味集より)
江戸名産の独活を千切りにして、擂鉢で摺った小松菜の上に盛る。溶けかけた残雪の隙間から、萌えはじめた草が顔を出す情景を描いた、江戸の粋料理。

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*雷豆腐(豆腐百珍 尋常品より)
春雷にちなんで。ごま油を熱して、豆腐をつかみくずして入れて炒め、醤油を入れて、白ネギ、大根おろし、山葵を入れる料理。炒めるとき、バリバリと音がするところからこの名がある。

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*さつま芋のなんば煮(年中番菜録より)
出汁は使わず、酒と塩だけで煮た、シンプルな煮物。「年中番菜録」はよい献立が浮かばない時に役立つように作られたもの。簡単に作れる惣菜がたくさん載っている。

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*芹の胡麻和え(料理物語より) 
春の野に出て若菜を摘むのは江戸の人々の春の行楽。
芽吹きのエネルギーをたくさんいだだいていました。芹は「汁、和え物、せりやき、なます、いり鳥に入、みつばぜりも同じ」と、いろいろに料理して楽しまれていました。

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*桜飯(名飯部類より)
たこの足を薄切りにして、桜の花びらに見立てたご飯。素人庖丁にも登場。
江戸の人々の遊び心を感じます。

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*かるめいら(古今名物御前菓子秘伝抄より)
南蛮渡来の砂糖菓子カルメロ(Caramelo)。軽石に似ているため浮石糖とも。
口の中でとろけます。

来年の雅楽の宴は江戸後期を予定しています。お楽しみに。