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第53回 身体に美味しい文化講座 金 大偉 満洲民族のルーツをたどる[1] ☆究極の満洲シャーマニズムの集大成映画『天空のサマン』☆レポート

【第53回 身体に美味しい文化講座
金 大偉 満洲民族のルーツをたどる[1]
☆究極の満洲シャーマニズムの集大成映画『天空のサマン』☆レポート】

2024年5月19日、「第53回 身体に美味しい文化講座  金 大偉 満洲民族のルーツをたどる[1]☆究極の満洲シャーマニズムの集大成映画『天空のサマン』☆」が開かれました。


金 大偉監督の父のルーツである満州民族のルーツをたどる映画『天空のサマン』。
この映画で金さんは、なんと監督・音楽・撮影・製作と、四役も務めています。
天地人を結ぶ、満州族の魂を描こうとするこの作品の細部にまで。彼の想いの詰まっています。


上映の後は、金さんから、映画作りのエピソード、そして、中国の満州シャーマニズムの現状をお話いただきました。

第2部は、店主のおかどめぐみこより満洲料理の時間です。

料理の説明をするおかどさん、

◆東北大拉皮(東北板春雨の胡麻ソース和え)

◆豚肉水餃(豚肉の水餃子)

◆突椒土豆絲(ジャガイモ細切り唐辛子炒め)

◆干炸秘制小拝(特製タレ漬けスペアリブの唐揚げ)

◆醤茄子(茄子の東北味噌炒め)

◆小白菜西紅柿疱塔湯(トマトと白菜の満洲名物すいとん)

◆馬拉糕(マーラカオ 中華蒸し菓子)

心に残る映画と、お料理の夕べ。
ご参加いただきました皆様、ありがとうございました。
そして、金さん、いい映画でした。太鼓のリズムがまだ耳に残っています。いろいろありがとうございました。

次回の 「身体に美味しい文化講座」は
「第54回身体に美味しい文化講座
…今年の夏は 沖縄•タケシィ•三線ナイト…」

日時:2024年7月28日(日)
  スタート 15:30~(受付17:00~)
会費:5,500円(演奏と沖縄料理)
場所:恵比寿/写真集食堂 めぐたま 
   東京都渋谷区東3-2-7
   https://megutama.com
演奏・唄:タケシィ
料理人 :おかどめぐみこ
要予約:お問い合わせは
畠中 lhasa-h@ezweb.ne.jp
   めぐたま      
   megutamatokyo@gmail.com

*写真/畠中恵子

[第52回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ【10】  華やかなりし奈良・天平時代~大仏建立と雅の世界] レポート

[第52回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ【10】  華やかなりし奈良・天平時代~大仏建立と雅の世界] レポート

2024年3月30日に行われた「第52回身体に美味しい文化講座」は、毎年一回のお楽しみ、雅楽の登場、「雅楽と料理を楽しむ夕べ【10】  華やかなりし奈良・天平時代~大仏建立と雅の世界」です。

まずは、三田先生による、分かりやすく面白い雅楽のお話。


三田徳明さん率いる三田徳明雅楽アンサンブルの天平の雅楽の演奏。

そして、特別に舞っていただいた上半身が人で下半身が鳥の迦陵頻(かりょうびん)の舞い。


●「蘇(そ)」 
牛乳を、弱火で、気長に煮詰めたもの。


●「鰊のきたひ鼓漬け、鰹の生ぶし」
「きたひ」は乾燥したもの。「鼓」は味噌の前身。豆を発酵させたもの。


●ししくしろ(家猪の串焼き)
「しし」は肉、「くしろ」は串。肉の串焼き。


●荷根(はちすね、蓮根)と大根と山芋の煮物
調味料(めぐり)をつけて、食べる。


*調味料(めぐり) 
塩•酒•酢•醤(ひしお)


★若菜のひたし 


★水葱(なぎ)の羹(あつもの)


★あらめのかしき飯 
「あらめ』海藻の一種。「かしく」は炊くの意味。


★唐菓子 桂心 
「八種の唐菓子(やくさのからくだもの)」より。
桂心は米粉やもち粉等にシナモンを練りこんだ揚げ菓子。
  
来年も、また3月頃にやります。是非、間近で聞く雅楽と、三田先生のお話、楽しみにお越しくださいませ。

「第51回 身体に美味しい文化講座 黒川妙子の楽しい韓国舞踊 ☆呼吸が見える!韓国伝統リズムの世界を体験♪♪♪☆」レポート

【第51回 身体に美味しい文化講座
 黒川妙子の楽しい韓国舞踊
 ☆呼吸が見える!韓国伝統リズムの世界を体験♪♪♪☆】

伝統舞踊研究家の黒川妙子さんをお招きして、韓国舞踏についてのお話と実演をしていただきました。伝統音楽のリズムにのって様々な美しい小物の数々と素敵な衣装!なんと、それぞれの曲に合わせて、黒川さんが早変わり。衣装が違うんです。その数、なんと4種類! もちろん小道具が違います。どれも華やかできれい!

そして2部は、めぐたまのおかどめぐみこが作る韓国料理を味わいます。

昆布のジョン

菜の花のナムル

プルコギ

参鶏湯

干し柿巻

コーン茶

華やかな衣装と、太鼓のリズム、体が温まる韓国料理のいろいろ‥‥‥‥。
韓国の元気をもらった楽しいひと時でした。

次回の「身体に美味しい文化講座」は、お待ちかねの三田徳明先生の雅楽です。題して「雅楽と料理を楽しむ夕べ【10】華やかなりし奈良・天平時代~大仏建立と雅の世」。詳しくは下記のチラシに。
雅楽ちらし

身体に美味しい文化講座…癒しのハーピスト・彩愛玲レポート

【「第49回身体に美味しい文化講座…癒しのハーピスト・彩愛玲(SaiAiling)の世界【2】…
グランドハープが奏でる台湾茶葉のメロディー世界」レポート】

台湾にルーツを持つ癒しのハーピスト・彩愛玲さんのめぐたま2回目の演奏会は、長年にわたり植物による作曲を続ける藤枝守先生(九州大学名誉教授)の作品から、台湾茶葉の《植物文様》をグランドハープで奏でます。
他にみなさまに馴染みのある幾つかの曲も登場。


お話しと演奏の後は、おかどめぐみこによる台湾茶葉料理の数々が登場です。

*茶葉香蛋(ツアーイエー・シャンタン) プーアール茶の香り玉子

*茉莉(モーリー)香(シャオ)毛(マオ)豆(ドウ) ジャスミンの香り枝豆

*生菜貝雲吞(シェンツアイペイ・ユントン) 龍井茶スープワンタン

*清蒸烏龍鶏翅(チンジュン・ウーロン・ジーツー)手羽先の烏龍茶香り蒸

*翡翠凍(フェイツウイ・ドン・)冬瓜(ドングワ)つめた~い冬瓜の烏龍茶煮

*普洱(プーアル)茶(ツア・)蒸(ジュン)飯(ファン) 豚肉とザーサイのプーアル茶ご飯

* 普洱(プーアル)茶(ツア・)凍(ドン)露(ルー) 普洱茶ゼリー、キャラメルソース

「第44回身体に美味しい文化講座 …森山暁子の浮世絵江戸話し[4]… ☆今年は小粋に江戸でお月見☆」レポート

「第44回身体に美味しい文化講座 …森山暁子の浮世絵江戸話し[4]… ☆今年は小粋に江戸でお月見☆」レポート

9月10日は今年の「中秋の名月」です。
丁度この十五夜の日に、江戸文化研究者・森山暁子さんをお招きして「森山暁子の浮世絵江戸話し[4]…
☆今年は小粋に江戸でお月見☆」が開かれました。

お月見を描いた浮世絵を見ながら、江戸の月見をめぐる物語を伺います。
秋の風物詩でもあるお月見が、庶民の間にまで浸透したのは江戸時代と言われています。
当時は二十六夜の月待ち・十五夜・十三夜と幾度ものお月見が行われていたそうです。


森山さんのお話が終わると、次はおかどめぐみこの作る、月や秋にちなむ江戸料理の宴です。


*枝豆(「古今料理集」より)
「青豆枝豆共 9月をかきるへきか。賞翫は夏中たるへし。
えた豆は常の如くかためにゆにをしてうすかわを取用へし。但ゆにやわらかなれはあしし。」とある。


*里芋と葱のふくめ煮(「鬼平犯科帳「土蜘蛛の金五郎」」より)
「「ふうむ・・・」平蔵は、里芋を口にし、感心をした。
里芋と葱とは、ふしぎにあうもので、煮ふくめた里芋に葱の甘味がとけこみ、なんともいえずにうまい」とある。


*賀茂茄子の鶏味噌(「八百善料理通」より)
大きな賀茂茄子に江戸味噌を使った甘目の鶏味噌をかけて。


*苞豆腐(つととうふ)(「豆腐百珍 佳品」より)
「とうふよく水をしぼりあまさけをすりまぜて棒の如くとりて竹簀に巻き蒸して小口切りにす」とある。


*青菜としめじと菊の花のおひたし(「古今料理集」より)
「ひたし物は 煎酒に醤油出しをくわへ 一わり程からくして万の物をひたし用へし 勿論ものゝによるへし 作意、今日は昨日の重陽の節句の菊の花を加えて」とある。


*小鮎飯(「素人庖丁」より)
江戸時代人気の鮎料理。多摩川の鮎を鮮度よく運ぶのに鮎飛脚も登場! 今日は九頭竜川の天然鮎で。


*菓子 月見団子(「料理簡便集」より) 白玉団子とあずき
「糯米 粳米 等分洗てほし・・・丸めて湯煮をして砂糖 豆の粉かけ」とある。

「東都歳事記」には、十五夜の朝に団子を作る記述があるが、団子の大きさは三寸五分(約10cm)と。
月見団子をかざるようになったのは江戸中期以降。
一寸五分、テニスボールほどある大きの団子を下段に9個、中段に4個、上段に縦に2個飾った。横に飾ると仏事になる。