「第44回身体に美味しい文化講座 …森山暁子の浮世絵江戸話し[4]… ☆今年は小粋に江戸でお月見☆」レポート

「第44回身体に美味しい文化講座 …森山暁子の浮世絵江戸話し[4]… ☆今年は小粋に江戸でお月見☆」レポート

9月10日は今年の「中秋の名月」です。
丁度この十五夜の日に、江戸文化研究者・森山暁子さんをお招きして「森山暁子の浮世絵江戸話し[4]…
☆今年は小粋に江戸でお月見☆」が開かれました。

お月見を描いた浮世絵を見ながら、江戸の月見をめぐる物語を伺います。
秋の風物詩でもあるお月見が、庶民の間にまで浸透したのは江戸時代と言われています。
当時は二十六夜の月待ち・十五夜・十三夜と幾度ものお月見が行われていたそうです。


森山さんのお話が終わると、次はおかどめぐみこの作る、月や秋にちなむ江戸料理の宴です。


*枝豆(「古今料理集」より)
「青豆枝豆共 9月をかきるへきか。賞翫は夏中たるへし。
えた豆は常の如くかためにゆにをしてうすかわを取用へし。但ゆにやわらかなれはあしし。」とある。


*里芋と葱のふくめ煮(「鬼平犯科帳「土蜘蛛の金五郎」」より)
「「ふうむ・・・」平蔵は、里芋を口にし、感心をした。
里芋と葱とは、ふしぎにあうもので、煮ふくめた里芋に葱の甘味がとけこみ、なんともいえずにうまい」とある。


*賀茂茄子の鶏味噌(「八百善料理通」より)
大きな賀茂茄子に江戸味噌を使った甘目の鶏味噌をかけて。


*苞豆腐(つととうふ)(「豆腐百珍 佳品」より)
「とうふよく水をしぼりあまさけをすりまぜて棒の如くとりて竹簀に巻き蒸して小口切りにす」とある。


*青菜としめじと菊の花のおひたし(「古今料理集」より)
「ひたし物は 煎酒に醤油出しをくわへ 一わり程からくして万の物をひたし用へし 勿論ものゝによるへし 作意、今日は昨日の重陽の節句の菊の花を加えて」とある。


*小鮎飯(「素人庖丁」より)
江戸時代人気の鮎料理。多摩川の鮎を鮮度よく運ぶのに鮎飛脚も登場! 今日は九頭竜川の天然鮎で。


*菓子 月見団子(「料理簡便集」より) 白玉団子とあずき
「糯米 粳米 等分洗てほし・・・丸めて湯煮をして砂糖 豆の粉かけ」とある。

「東都歳事記」には、十五夜の朝に団子を作る記述があるが、団子の大きさは三寸五分(約10cm)と。
月見団子をかざるようになったのは江戸中期以降。
一寸五分、テニスボールほどある大きの団子を下段に9個、中段に4個、上段に縦に2個飾った。横に飾ると仏事になる。

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