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第26回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ【5】レポート

第26回 身体に美味しい文化講座
雅楽と料理を楽しむ夕べ【5】新しい都・江戸から始まる新たな格式 江戸-前期-の雅楽レポート

毎年一回やっているので、今回で5回目を迎える雅楽と料理を楽しむ夕べ。
今回は、江戸の前期の雅楽です。

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雅楽初心者も楽しめる三田徳明さんの解説を挟みながら、演奏が続きます。

演奏は三田徳明雅楽アンサンブル の皆さん。
三田 徳明(MC/篳篥)さん、三田 晴美(笙・打ち物)さん、鈴木 祥江(笛)さん、三田 千尋(篳篥・打ち物) さんの4人です。
三田徳明さんのサイト。
http://gagaku.asia/

平安時代に、越天楽の旋律にさまざまな歌詞をあてはめて歌う「越天楽今様」が、大いに広まりました。
めぐたまでも、参加者と一緒に今様を楽しむひと時を。
越天楽のメロディに合わせて、「めぐたまの歌」を合唱。
越天楽は黒田節のメロディとほぼ同じなので、おなじみの曲です。
歌詞は、一番がときたま、2番はおかどが作りました。

「めぐたまの歌」
1)人の出会いは ときたまの  海と山より 恵みきて
写真が開く 世の扉  今日もめぐたま 日本晴れ   
2)あなうましやな めぐたまは  かのしし いのしし にぎわしく
飲めや歌へや 踊れよや  お江戸の人も かくあらん

そして第2部。
おかどめぐみこの作る江戸料理。

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*ウエルカム おにぎり
春菜飯のおにぎり。

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*春の雪(黒白精味集より)
江戸名産の独活を千切りにして、擂鉢で摺った小松菜の上に盛る。溶けかけた残雪の隙間から、萌えはじめた草が顔を出す情景を描いた、江戸の粋料理。

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*雷豆腐(豆腐百珍 尋常品より)
春雷にちなんで。ごま油を熱して、豆腐をつかみくずして入れて炒め、醤油を入れて、白ネギ、大根おろし、山葵を入れる料理。炒めるとき、バリバリと音がするところからこの名がある。

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*さつま芋のなんば煮(年中番菜録より)
出汁は使わず、酒と塩だけで煮た、シンプルな煮物。「年中番菜録」はよい献立が浮かばない時に役立つように作られたもの。簡単に作れる惣菜がたくさん載っている。

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*芹の胡麻和え(料理物語より) 
春の野に出て若菜を摘むのは江戸の人々の春の行楽。
芽吹きのエネルギーをたくさんいだだいていました。芹は「汁、和え物、せりやき、なます、いり鳥に入、みつばぜりも同じ」と、いろいろに料理して楽しまれていました。

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*桜飯(名飯部類より)
たこの足を薄切りにして、桜の花びらに見立てたご飯。素人庖丁にも登場。
江戸の人々の遊び心を感じます。

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*かるめいら(古今名物御前菓子秘伝抄より)
南蛮渡来の砂糖菓子カルメロ(Caramelo)。軽石に似ているため浮石糖とも。
口の中でとろけます。

来年の雅楽の宴は江戸後期を予定しています。お楽しみに。

第20回 身体に美味しい文化講座  雅楽と料理を楽しむ夕べ【4】 鎌倉から安土桃山時代へ~戦国武家の雅楽レポート

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第20回 身体に美味しい文化講座  雅楽と料理を楽しむ夕べ【4】 鎌倉から安土桃山時代へ~戦国武家の雅楽レポート

3月31日、第20回 身体に美味しい文化講座  雅楽と料理を楽しむ夕べ【4】 鎌倉から安土桃山時代へ~戦国武家の雅楽が行われました。

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楽しくわかりやすい三田徳明さんの雅楽の説明から、始まりました。
三田徳明さん
http://gagaku.asia

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三田徳明雅楽アンサンブルの演奏は、おなじみの越天楽から始まり、戦国時代の楽曲へと続きます。

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舞の時に使うお面。

2部は、戦国の料理。
秀吉の好物を中心に、おかどめぐみこが作りました。

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お料理の説明をするおかどめぐみこ。

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戦国時代、膳にお料理を乗せてもてなした。
前田利家が凱旋した秀吉を京都の自邸でもてなした時には、十三膳あったそうだ。

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ウエルカムおにぎりは/豆味噌をぬった麦飯の握り飯 
麦は炭水化物をエネルギーにするビタミンB1が豊富。尾張出身の秀吉は、大豆100%の豆味噌を好んで、握り飯に薄くぬって味付けして好んで食べた。

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兵糧丸 戦国版カロリーメイト
白玉粉、小麦粉、そば粉、黄粉、擦り胡麻、酒を練って作る。

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焼き蛸 
蛸に含まれているタウリンは、脳機能の活性化、疲労回復などに効果があり、秀吉の頭脳、活力の源となった。
味付けはたれみそで。
たれみそは豆味噌を水で溶いて、袋で濾して調味料として使う。

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琵琶湖のシジミの旨煮 と 丸干し
動物性蛋白質は活力の元。

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イノシシの炙り
戦場では取れた獲物を焼く、むす、シルト余すところなく食べた。

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大根とゴボウの煮物 
天下人になっても牛蒡と大根がほしい!
城持ち大名になってからの秀吉は、タコやイカ、アワビなどの海産物を好んで食べたが、根菜が好きで、生涯食膳から欠かさなかった。
特に牛蒡は食物繊維、大根は消化酵素を含み、消化機能を助けた。

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あいまぜ
ありあわせの材料を細く切って、混ぜ合わせたもの。三杯酢やたれみそ味で。

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あつめ汁(集め汁)
文禄3年前田利家が凱旋した秀吉を京都の自邸でもてなしたときの13膳の中の1品。
秀吉の好きな八丁味噌で味を調えた。

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飯 割粥と焼き味噌
晩年の秀吉が好んで食べた割粥。米の一粒一粒を三分の一くらい砕いてから炊くおかゆで、消化が良くて内臓に負担がかからない。
焼き味噌は八丁味噌、黒ゴマ、生姜、砂糖、酒で作る。

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漬物 奈良漬け 

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甘味 芋籠(いもごみ) 
米粉に山芋をすり混ぜて、昆布で包み、たれみそで煮て、小口切りにしたお菓子。
白みそやきな粉をかけて食べる。

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芋の芋縄(ずいき)
いものくきを荷縄になつて、味噌で煮て荷を引からげてきたほどに、その縄をひつきざんで水に入れ、こねまわせば汁の実になる。(雑兵物語より)

次回は
【第21回 身体に美味しい文化講座…和田文緒の香りとハーブを楽しむ会…南プロヴァンスの暮らしとハーブを五感で味わうひと時】です。
ぜひお越しください。詳しくは下記に。

https://megutama.com/test/wp-admin/post.php?post=5328&action=edit&message=6

第20回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ【4】 鎌倉から安土桃山時代へ~戦国武家の雅楽

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第20回 身体に美味しい文化講座
雅楽と料理を楽しむ夕べ【4】
鎌倉から安土桃山時代へ~戦国武家の雅楽
      
源氏の鎌倉開幕に始まり室町~安土桃山と武士の時代が続き、信長・秀吉を中心に
武家文化が花開きます。雅楽はその流れの中でも連綿と受け継がれて参りました。
時は天正16年(1588年)、権勢を誇る豊臣秀吉が京都に造営した〈聚楽第〉に
後陽成天皇を迎え盛大な宴を催します。
今回はその際に上演された曲を中心にお楽しみいただけたらと思います。
三田徳明先生のお話と演奏、そして“めぐたま”ならではの楽しい雰囲気の中、目の
前で展開される本物の雅楽の世界と戦国武家の料理をお楽しみにお越しください。
                                       
日時 : 2018年3月31日(土)   スタート 18:00~(受付 17:30)
 会費 : 5,000円(お話・実演と料理 三年番茶付)
  場所 : 恵比寿/写真集食堂 めぐたま
         東京都渋谷区東3-2-7  https://megutama.com
 定員 : 40名
                 
  お話・演奏 : 三田徳明アンサンブル http://gagaku.asia
料理    : おかどめぐみこ

要予約 : ㈱ラサ/畠中 lhasa@titan.ocn.ne.jp  090-4425-4263
めぐたま  megutamatokyo@gmail.com
メールか電話にてご予約下さい。
メールの場合はこちらからの予約完了メールをもってご予約となります。
【メール予約】(1)お名前 (2)来場人数 (3)緊急時のご連絡先(携帯番号など)
       以上を明記し、上記アドレスにご連絡下さい。
*前日・当日のキャンセルは準備の都合上キャンセル料をいた

第14回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ【3】 平安時代・後期〜源氏物語から始まる雅の世界レポート

第14回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ【3】 平安時代・後期〜源氏物語から始まる雅の世界レポート

三田徳明雅楽アンサンブルをお迎えしての雅楽の会、3回目は平安時代の後期にフーチャー。

三田徳明さんのわかりやすい雅楽の説明と楽器の説明。

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演目は「皇麞急」、朗詠「新豊」「青海波」。
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舞楽「胡蝶」。
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後半は平安時代・後期の宴です。
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きたひ/硬い乾き物/するめ、炒り黒大豆。

奈万須(なます)/なます/氷頭なます
『延喜式』に「越後からの貢物として氷頭があった」とあり。
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加須毛美(かすもみ)/粕に漬けた肉/豕(ゐのこ)のかすもみ。
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保之以平(ほしいを)/干した魚/イワシの丸干しとイワシの焼き干し。紫式部が好きだった。 
『延喜式』に 「備中、周防より鰯の貢物が届いた」とあり。
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以利毛乃(いりもの)/水気がなくなるまで煎り付けたもの/太加無奈(筍)のいりもの。竹の子としいたけのいったもの。
『医心方』に「竹子、味は甘で無毒、消渇に効あり.水の循環をよくして気を益す」とあり。
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由天毛乃(ゆでもの)/ゆでたもの/若菜の茹でもの。 
『源氏物語 若菜 上』に「光源氏が花の賀の時に若菜の羹を食べた」とあり。
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阿倍毛乃(あえもの)/和え物/柚の汁あえ(ゆのしるあえ)。 
『蜻蛉日記』に「橋寺という旅籠に泊まった時に、切り大根(おほね)、柚の汁してあへしらひて、まづ出だしたり」とあり。
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和若布(にぎめ)/柔らかい海藻/若布の煮物、伯耆の板わかめ。
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阿豆毛乃(あつもの)/温かい汁/きのこの羹(きのこ汁) 
『今昔物語 巻第二十八』に「尼ども山に入り、茸を食ひて舞いしこと」とあり。
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加由(かゆ)/しるかゆ/以毛加由(いもがゆ)(薯蕷粥)。
       かたかゆ/白米、たかきび、もちきび。
粥には「かたかゆ―今のごはん」と「しるかゆ」あり。さらに水を多くすると「古美都(こみず)」。

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炒り米

唐菓子/糫餅(かんべい/まがり)/ニッケとゴマの揚げ菓子。
京都の下賀茂神社の神饌として存在している。現在は糯米粉に蜜を加えて捏ね、腕輪形にして油で揚げて作られる。
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めぐり/調味料/塩、酒、酢、鮎醤(ひしお)
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第14回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ【3】 平安時代・後期〜源氏物語から始まる雅の世界

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第14回 身体に美味しい文化講座 雅楽と料理を楽しむ夕べ【3】 平安時代・後期〜源氏物語から始まる雅の世界

三田徳明先生(雅楽瑞鳳会)の雅楽の会も3回目を迎え、雅楽が本格的に普段の生活に中に
根付いて来た平安時代後期へと入ります。 京の都を中心に栄えた平安文化と雅楽の世界も
華やかな源氏物語の世界をはじめ、より身近なものへとなって参ります。

三田徳明先生のお話と演奏、そして”めぐたま”ならではの楽しい雰囲気の中、目の前で
展開される本物の雅楽の世界と平安のお料理をお楽しみ下さい。

 
    【胡蝶の舞】

日時 : 2017年3月12日(日)    スタート 17:00〜(受付 16:30)

会費 : 5,000円(お話・実演と料理 三年番茶付)

場所 : 恵比寿/写真集食堂 めぐたま
       東京都渋谷区東3−2−7  https://megutama.com

定員 : 40名

お話・演奏 : 三田徳明(雅楽瑞鳳会)
料理    : おかどめぐみこ

要予約 : こちらへの返信メールか電話(090-4425-4263 畠中)までご予約下さい。
     メールの場合はこちらからの予約完了メールをもってご予約となります。
    【メール予約】 ㈰ お名前 ㈪ 来場人数 ㈫ 緊急時のご連絡先(携帯番号など)
           以上を明記し、返信メールにてご連絡下さい。lhasa@titan.ocn.ne.jp

前日・当日のキャンセルは準備の都合上キャンセル料をいただきます。