月別アーカイブ: 2015年10月

「飯沢耕太郎と写真集を読むvol.17 中平卓馬」講座レポ

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月に一度の連続講座「飯沢耕太郎と写真集を読む」。
講座では写真評論家の飯沢さんの解説を聞きながら貴重な写真集をみる事ができます。
今回はいつも以上にたくさんの方にご参加いただきました。
(これまでの講座の様子はこちら

今回のテーマは、先月帰らぬ人となった写真家・中平卓馬について。
森山大道と同じ1938年生まれの日本を代表する写真家であり『なぜ、植物図鑑か―中平卓馬映像論集』(1980年)などの著書を残した言葉の人でした。

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60年安保の激動の時代に大学生活送った中平は、卒業後、雑誌『現代の眼』の編集者となります。編集者として寺山修司と東松照明とともに仕事をした彼は、裏方ではなく表現する側に惹かれ「詩人になるか、写真家になるか」の二択の末、写真家の道を選びました。

1968〜1969年には『PROVOKE(プロヴォーク)』に参加。雑誌は3号で休刊されましたが、多木浩二、中平卓馬、高梨豊、岡田隆彦、森山大道といったその後の日本写真を担う人々の同人誌として、今も尚語り継がれています。
モノクロで粒子が粗くピントの定まらない「アレ・ブレ・ボケ」といわれる写真表現は不穏な時代状況を捉え、1970年に発表された『来るべき言葉のために』はまだ言葉にもならぬ身体に刻みこまれた呻き声のように、観るものにその時代の空気を伝えています。

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1971年にはパリ青年ビエンナーレに出展します。その日に目にしたものを写真に残し、現像後、印画紙も乾かぬうちに展示していく「サーキュレーション・日付・場所・行為」というパフォーマンスを行いました。
この頃から中平の写真論は叙情性を一切排除し、そこにあるものをただ写す「写真=記録」の行為であるべきとの考えを強めていきました。
1980年の映像論集『なぜ植物図鑑か』では、自身の「アレ・ブレ・ボケ」の写真を否定し、目の前の物を一切の主観なしに物として捉えることこそ写真の役割であると主張します。

しかし、自身が確立した思想と写真を撮るという身体表現の溝に苦しみ、言葉と写真は乖離していきました。その溝を埋めるように、酒とクスリに溺れていき1977年、遂に急性アルコール中毒によって記憶を失ってしまいます。

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その後、徐々に体力も記憶も回復し『新たなる凝視』(1983年)、『Adieu à X』(1989年)の2冊の写真集を発表します。2003年には横浜美術館で回顧展を開催。展覧会カタログとして『原点復帰——横浜』を編みました。一度、記憶を失った中平が撮る写真は、カラーでピントがしっかりとあった「アレ・ブレ・ボケ」とは対極の写真。初めてカメラを手にしたかのような瑞々しさを感じさせるその写真は、かつての中平が確立できなかった「植物図鑑」を成し得たかのようにも見えます。

飯沢さんは中平卓馬を「写真の全てを体験した、写真の世界の守護天使のような人」と故人への思いを語りました。

次回は、11月22日(日)を予定しています。
来月のテーマについては、後日こちらのブログで告知があるかと思いますので、皆さま奮ってご参加ください。

写真/文 館野 帆乃花

ポートフォリオ・レビュー by 飯沢耕太郎18

ポートフォリオ・レビュー by 飯沢耕太郎18

写真家を志す人にとって、ポートフォリオ(作品ファイル)を作ることはとても大事なことです。よいポートフォリオとはどんなものなのか、実際に持ってきていただいたポートフォリオを講評しながら考えていきます。

作品点数や大きさには特に制限はありませんが、時間の関係で、あまり多すぎる場合には全部見切れないこともあります。他者の作品を見ることもとても大事なので、ポートフォリオを持参されない方も参加可能です。完成度の高さよりも、思い切って自分のやりたいことを表現している作品を期待しています。(飯沢耕太郎)

講師 飯沢耕太郎

日時 11月21日(土)

9:30~11:30
料金 3000円(三年番茶付き)
学生割引 1500円(三年番茶付き)
定員 8名

場所 めぐたま

* お申し込み megutamatokyo@gmail.com

*たまにメールが届かないことがあります。3日以内に返信がない場合、お手数ですが再度メールくださいませ。

*前日、当日のキャンセルは準備の都合がありますので、キャンセル料をいただきます。

ランチ
飯沢さんと一緒にランチを食べる方は事前にお申し込みいただけると嬉しいです。
ランチ1500円。

渋谷恵比寿スナップ散歩

渋谷恵比寿スナップ散歩

「渋谷と恵比寿を散歩しながら、スナップ写真を撮ってみませんか?
カメラはスマホでOK。
あとで画像をパソコンに送ってもらって編集し、上映しながら僕が講評します。
やってみるとよくわかるのですが、スナップ写真にはその人のものの見方、
どんなものが好きなのかなどが、見事なほどにあらわれてきます。
スナップ撮影を通じて、街と自分をもう一度見直し、写真を撮って、一緒に見ることの楽しみを共有しましょう。
ぜひ、ふるってご参加ください。
飯沢耕太郎(写真評論家)」

今回は、仲良しのおいしいパン屋さん、パン・オ・スリールさんと共同の企画です。

渋谷の天然酵母のパン屋さん「パン・オ・スリール」が集合場所。
8時からやっているので、早めに行ってコーヒーとパンを食べるのがおすすめです。
割引券がつきます。
http://pain-au-sourire.jp

そこで、飯沢さんのスナップショットのミニレクチャーがあります。
そして、スナップショットを撮りながら歩きます。

目的地は「写真集食堂めぐたま」。
めぐたまで、飯沢さんと一緒に参加者の作品を見て、楽しみましょう。
参加をお待ちしています。

*撮った写真をパソコンに転送します。
スマホ等、すぐに転送できるカメラをお持ちください。

*ご希望の方は、イベントが終わった後、飯沢さんと一緒にランチを食べる事も出来ます。

11月14日(土)
9:15受付
9:30〜12:30頃
会費 2500円(パン割引券、三年番茶つき)
定員 10名
講師 飯沢耕太郎さん(写真評論家)
持ち物 スマホ等のカメラ(すぐにパソコンに転送できるスマホ等のカメラをお持ちください。)

集合場所 パン・オ・スリール
渋谷区渋谷1-4-6-1F(渋谷駅徒歩5分)
03-3406-3636
http://pain-au-sourire.jp

解散場所 写真集食堂めぐたま
渋谷区東3−2−7-1F(恵比寿駅徒歩7分)
03-6805-1838
https://megutama.com

*お申し込み 写真集食堂めぐたま
megutamatokyo@gmail.com

*たまにメールが届かないことがあります。3日以内に返信がない場合、お手数ですが再度メールくださいませ。

*前日、当日のキャンセルは準備の都合がありますので、キャンセル料をいただきます。

10月1日は日本酒の日、佐賀の酒の利き酒セットやります。

10月1日は日本酒の日。
10月は新米で新酒が造られ始め、春先に造られたお酒が熟成して飲み頃となる「秋あがり」の時期。
ということで、日本酒の日に定められています。

詳しくは日本名酒会のサイトに。
http://www.meimonshu.jp/modules/topics/index.php?page=article&storyid=30

めぐたまの佐賀フェアも、4日まで。
おいしい佐賀のお酒色々あるので、今日は日本酒の日を記念して、利き酒セットつくりました。
3種で1000円のお得なセット。
鍋島か、古伊万里 前のどちらかが入ります。(写真は、両方はいっちゃってますが、お店のは、どちらか一つです)
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美味しい、佐賀の幸をつまみに、一杯!
いや、2杯、3杯!!!

お待ちしています。

以下、めぐたまにあるお酒です。
売り切りごめん。

飲みにきてね!!

佐賀フェア 佐賀ん酒リスト 
◎鍋島  秋の酒 Harvest
Moon 純米酒 ひやおろし 富久千代酒造  800円
秋の特別酒です。冷酒に向いています(10度~15度)この温度帯で香りを楽しめます。麹米 山田錦 / 掛米 さがの華 精米歩合60% ALC15  
◎古伊万里 前 純米吟醸 ひやおろし 古伊万里酒造 9+   800円
冷酒に向いています(10度~15度)この温度帯で香りを楽しめます。麹米 山田錦 / 掛米 さがの華 精米歩合55% ALC17 日本酒度+1 
◎肥前杜氏 純米 酒 大和酒造    500円
冷酒でも冷や(常温20度前後)で もいけます。佐賀の飯米100%で上手い酒です。麹米 さがびよ り・夢しずく / 掛米 さがびより 精米歩合70%  ALC15日本酒度+3 
◎天吹 純米 雄 町 ひやおろし 天吹酒造  500円 
冷酒でも冷や(常温20度前後)で もいけます。人気雄町100%です。麹米 雄町 / 掛米 雄町 精米歩合65% ALC15 日本酒度+5.5 
◎宮の松 純米酒  七割磨き 松尾酒造  500円
お燗でもいけます。ぬる燗でふくよかになります。飯米と酒米の混合ですっきり。麹米 山田錦 / 掛米 さがびより・さがの華 精米歩合70%  ALC15 日本酒度±0 
◎ 窓の梅 特別純 米 窓の梅酒造  500円
すっきり系ですがお燗でもいけます。 地元米100%です。麹米 さがの華  / 掛米 さがの華 精米歩合60%  ALC15~16 日本酒度±0 
◎東鶴    特別純米 雄町 別酵母仕込み 生  佐賀県多久市 東鶴酒造  500円
今期の総生産石数は約150石、小さな蔵元の若き杜氏が醸す復活の美酒「東鶴酒造」。ふくよかで膨らみのある酒質が特徴の原料米‘雄町’らしいシッカリとした旨味、心地良い香りと共に楽しめる特別純米生酒です。原料米/雄町  精米歩合/60%  日本酒度/+3  ALC/16

◎肥前蔵心  特別純米    佐賀県鹿島市 矢野酒造   500円
佐賀の酒処・鹿島市の歴史ある老舗蔵元が醸す代表銘柄「肥前蔵心」を代表する純米酒。穏やかで上品な純米らしい香りとスッキリと軽やかな酒質、やや辛口で様々な料理と相性の良さを感じられる一本です。
原料米/さがの華  精米歩合/60%  日本酒度/+5  ALC/15

◎幸姫    辛口純米酒    佐賀県鹿島市 幸姫酒造  500円
  日本三大稲荷の一つ、祐徳稲荷神社の御神酒醸造元を務める蔵元。酵母に佐賀県工業試験センター製F4を使用。味わいが有りつつもキレの良い、辛口の純米酒です。食中酒向けの一本、お燗で楽しむのもオススメです。原料米/レイホウ(麹米)・ヒノヒカリ(掛米)  精米歩合/75%  日本酒度/+5  ALC/15